デリケートゾーンって、他のヒトにわかるくらい臭うの?!

ある日の更衣室で、「ちょっとぉ!Kってば、アソコ臭うよぉ~ なんか!」「やめてよ!こんなとこでデカい声で言うの!」「Kってば、ヤリ過ぎ ヤリ過ぎ!」ギャハハハハ!わたしは自分でいうのも変だけど、クラスではわりとおとなしい方のグループです。その友だちたちと、思わずあ然として顔を見合わせてしまいました。


お昼休みになって屋上でわたしたちは、「なんか…すごかったね」「あれって、分かるぐらい臭うものなの?」「わかんない。運動の後だったし汗臭いだけだったんじゃないの?」なんとなく話してはいけないことを話しているみたいで、そのまま終わっちゃいました。


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その日の夜のお風呂のとき、わたしは恐々自分のデリケートゾーンを触ってみました。なんだかグニョグニョしていて気持ちが悪くて、すぐ手を離してしまって、いつもの通りに洗いました。


お母さんから「あの部分はやさしく洗うのよ」って言われているので、ボディソープを泡立てて、洗顔するときと同じように泡をつけて、そっと触っても怖くない部分を指でこすってあとはシャワーで流します。


[毎日 こうやって 洗ってるんだもん。臭いなんて言われたことないし、大丈夫よね]


そうやって納得させて、お風呂からあがって、脱いだ下着を自分の洗濯用のカゴに入れるとき「!」パンティーの あの部分がうっすら黄色くなっているのに初めて気がつきました。


病気?! これがひょっとして臭いのもと?! お母さんに相談した方がいいのかな?でも変なふうに勘違いされるのは嫌だ。例えば男子とつきあってエッチしてるとか。わたしにはつき合ってる男の子はいません!でもオヤってそういうことすごく気にするし。


どうしよう どうしようと思いながらリビングに入ると、お母さんが「今週の木曜日の4時に予約が取れたから。部活休んで早く帰って来なさいね」なんのことだろう?と思っていると、「子宮頸がんの予防接種よ。


生徒手帳と保健室から予防接種の用紙を忘れずにもらってきてくださいって」そうでした。ちょうどわたしたち高校生の年頃になったら、子宮頸がんの予防接種をするように言われているのでした。


「それって、どこで注射するの?」お母さんは笑いながら、「子宮のことだから、産婦人科に決まっているじゃない」と言いました。産婦人科・・・。なんだか聞いただけですごく怖くなりました。


わたしは、ものすごく怖がっているように見えたのでしょうか。お母さんは、「大丈夫よ。お母さんもお世話になっている病院だし、女性のとっても優しい先生だから。ついでに何か気になっていることがあったら色々聞けばいいじゃない。ほら、あなた生理痛のこととか」。


そうだ、生理の前の時にいつも出てくるトロットしたあの気持ち悪い液、『おりもの』っていうんだっけ。それのこと聞いてみよう。それから・・・恥ずかしいけど、今日の下着のことも聞いてみようか?


でも女の先生でも怖いひとだったら聞けないな。一番聞きたいのは、「デリケートゾーンって、他のひとにも分かるくらい臭うものなんですか?」ってことなんだけれど・・・これって聞いてもいいことなのでしょうか?すごく恥ずかしいことを聞くような気がして仕方ありません。


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おりものと臭いの関係

子宮頸がんの予防接種はものすごく痛かったです。予防接種のあと、保健室にあるのと同じようなカーテンがついたベッドに寝かされて「30分ほど横になって休んでね。


頭痛がする、寝ていてもなんだかふらふらする、吐き気がすると思ったら、このナースコールをすぐに押してくださいね。心配しないでね、そういったことは滅多にないから。


でもときどきそんなことがあるから念のため休んで欲しいの」と看護師さんは優しく説明してくれました。産婦人科の先生は、お母さんが言っていた通りとても優しい女医さんでした。


子宮頸がんの予防接種は何のためにするのか、子宮頸がんというのはどんな病気なのか。今まで何にも『婦人科』のことについて知らなかったわたしに、とても解りやすく丁寧に優しく説明してくれました。


ベッドに横になりながら、あの先生にならば、「生理前の『おりもの』のこと」、「下着についていた黄色い沁みのこと」、そうして「デリケートゾーンって、他のひとにも分かるくらい臭うものなのか?ということ」、思い切って聞けそうな気がしました。


幸いお母さんがとってくれた予約時間は、一般の診察が終わる直前の時間で、もう受診する患者さんは居ないということ。看護師さんたちも後片づけをしています。


具合を見に来てくれた看護師さんに思い切って「先生は今お忙しいですか?」「気分が悪いの?」「違うんです。あのう・・わたし婦人科って初めてで。


少し気になることがあって、先生の都合が良ければ質問をいくつかしたくて」看護師さん納得がいったように、にっこり笑ってくれました。「先生、呼んでくるわね、ここで待ってて」。わたしが診察室に行かなくてもいいの?と思ったけれど、そのまま待たせてもらいました。


先生はすぐに来てくださいました。とっても優しい笑顔で近くの椅子に座って向き合ってくれます。「気分はどう?無理して座らなくてもいいわよ。


しんどくなったら寝ればいいからね」。わたしは黙ってうなづきました。なぜならば、あの3つの気になることをどんなふうに聞けばいいのか分からなかったからです。


そうしたら先生が「あなたと同じ高校生だけどお化粧バッチリって女の子が来たりするのよ。その子たちが悪い女の子とは思わないけれど、でももう少し自分を大切にしてあげてって、わたしいつも思うのよね。


最近は子どもはいらない仕事ひとすじ!って女性もいるけれど、やっぱり女性の体は、新しい生命を宿すためにできているものだから。乱暴に扱っているなあって思うと悲しくなるのよね」優しい静かな声で話しをしてくれました。


そうして、「それでも、そんな女の子たちでも、産婦人科のドアを開けるのはとっても怖いって言っていたわ。あなたは、そんな派手な女の子たちとは全然違うタイプだから、もっと怖かったでしょう?産婦人科っていうのは、産科と婦人科が合わさっているの。


産科は元気な赤ちゃんが生まれて成長してくれるようにするところ。婦人科は、女性の体をいろんな病気から守るところ。分らないことはちゃんと説明してあげます。気になっていること、なんでも聞いてちょうだい?」


先生の、『産科は元気な赤ちゃんが生まれて成長してくれるようにするところ』、『婦人科は、女性の体をいろんな病気から守るところ』という言葉がとっても胸に響きました。わたしは深呼吸をして思い切って口を開きました。


「生理前になると、おりものが多くなるんです。それから生理が終わってからも、なんだか臭いの強いおりものが出るんです。これって、病気ですか?」


先生は、にこっと笑って「学校の保健体育で、月経、生理の周期のことは もう習った?」「28日周期とか、32日周期とかってあれですか?習いました」


先生はうなづき「その時に排卵日のことも習ったと思うんだけど、覚えているかしら?」 排卵日のことについて習ったのは確かに覚えているんだけど、


「生理日と生理が終わった日との、真ん中あたりの日でしたっけ?」「そう!よく勉強してるわね。Y子(わたしの名前です)さんの生理の周期って、自分でちゃんとわかっている?」


「だいたい、32日周期くらいだったような気がします」先生はうなずくと、そばにあった紙に、月経周期とおりものの関係のグラフを書いてくれました。


「生理前のおりものって、どんな感じかしら?」恥ずかしかったけれど「なんだか白っぽくてほんの少しねちょっとしてる感じです」先生はうんうんと聞いてくれながら


「ネバネバしていなくて、ちょっと粘り気があるかな?って程度ね」わたしは「はい」と言って、「いつもは透明でそんな粘り気なんかないのに。いったん少なくなるんだけど、生理前になるとそんなふうに白いねちょっとした感じのの量が増えるんです。


それに、なんだかあの酸っぱい臭いが強くなって、他のひとにも臭ってるんじゃないかなって」 先生の微笑がとっても深くなったような気がしました。


「全然心配しなくても大丈夫。とっても健康な状態よ」先生のお話によると、おりものっていうのは、えーと・・『膣の中に雑菌が入るのを防ぐ』っていう大切な役割があるそうです。おりものがあの独特な酸っぱいような臭いがするのは、膣の中の液が酸性であるからだそうです。


先生が教えてくれたことをまとめると、


* 生理直後は、おりものの量が一番少ない時期。おりものもさらっとして粘り気はありません。でも、生理が終わってすぐは臭いが少し強い。それは生理の出血がおりものに混ざっているせいもあるからだそうです。


*排卵の前から、おりものの量が少しずつ増えていきます。粘り気はなくてさらさらしていて、色は白からクリーム色。わたしの下着についた沁みはこの時期のおりものじゃないかなと思いました。


*排卵のときは、おりものの量がいちばん増える時期だそうです。透明で水分が多くなってトロッとした状態だそうです。これは、受精をしっかり守るためだからだそうです。
おりものの量はいちばん多いけれど、臭いは他の時期に比べるといちばん少ないそうです。


*生理の前は、わたしが先生に話した通り、色が透明から白っぽくなってほんの少し粘り気があるような感じがします。量も排卵のときほどではないけれど、多くなります。そして臭いが強くなります。


先生の話を聞いていて女のひとの体ってうまくできてるなあと思いました。生理の前後に臭いが強くなるってことは、受精しなかったっていうことで、受精卵を受けとめる必要がなくなったから生理の出血があるわけで、「出血するよ」「出血が終わったよ」っていう報告の臭いなんだと思いました。

臭いの原因が月経のおりものと関係がないこともある

デリケートゾーンの臭いの原因のひとつに、食べ物の影響があるそうです。体臭と同じように、にんにくやニラみたいな匂いのきつい食べ物を食べすぎるとその影響を受けるそうです。


あと肉の食べすぎも要注意だそうです。欧米の人たちの体臭が日本人よりも強いのは、肉をたくさん食べるからだそうです。それから、デリケートゾーンは下着やストッキングで締めつけられて、汗をかきやすい状態になってしまうから、蒸れて臭いが強くなるそうです。


先生のお話では、ごく普通に体が健康な状態であって、清潔にしていれば、体臭というものはほとんど発せられないそうです。体調が悪いときに、体の機能がうまく働かなくなってしまって、体臭が強くなってしまうのだそうです。


一番怖いのは、性の病気での臭いだそうです。性の病気の判断は、おりものがいつもと違う臭いをしているかどうかで分かるそうです。 わたしたちは、おりものをとっても不快なものと思ってしまうけれど、子宮や膣の分泌物 ~ 女性の体の最も大切な部分を守る働きをするものと先生は言っていました。


正常なおりものは、あの酸っぱいみたいな臭いがして、透明か少し白っぽいもので、乾くと黄色っぽくなります。


それが性の病気になると、においや色の変化が分かるそうです。また、デリケートゾーンがかゆくなったり、痛みを感じたりするようになったりするそうです。


放っておくとますます臭いは強くなって、デリケートゾーンを洗っても洗っても臭いがとれなくなってしまうそうです。何よりも、症状が重くなると赤ちゃんが生めない体になることもあるそうなので、すぐに婦人科で診察する必要があると言っていました。


比較的多くのひとがかかりやすい性の病気として、先生は「カンジダ膣炎」のことを説明してくれました。 カンジダというのは、カンジダ菌というカビの一種で、それが起こす炎症が、この病気なんだそうです。


なぜ比較的多くのひとがかかりやすいかというと、体の抵抗力が落ちているときや、ケガや病気で抗生物質を続けて服用しているときにかかりやすいからだそうです。

デリケートゾーンの臭い対策は、正しいケア~洗い方がいちばん大切

いちばん聞きたいけれど、恥ずかしくてなかなか聞けないでいた、3つ目の質問、『デリケートゾーンって、他のひとにも分かるくらい臭うものなんですか?』思い切って聞いてみました。


すると先生は、「デリケートゾーンの臭いを気にする人は本当に多いから、そんなに恥ずかしがらずに質問すればいいのよ」と優しく笑いながら言ってくれました。そうして、デリケートゾーンの図を見せてくれながら説明してくれました。


デリケートゾーンは、皮ふが薄いしほとんどが粘膜でできています。わたしはその図を先生から見せてもらって初めて知ったのだけど、こんなに複雑な構造になっているんだと驚いてしまいました。


乾いたおりものがこびりついた「恥垢(ちこう)」という垢。尿。時にはトイレ後のトイレットペーパーのかすがこびりついていたりする!女の人にとってとても大切な部分なのに、とても汚れやすい部分なのだと先生は言いました。


大陰唇という部分には、わきにもあるアポクリ腺というものも多くあるために、放っておくと、ちょうど「わきが」みたいに臭ってしまうんだそうです。


デリケートゾーンは、その名の通りデリケートな部分なので、ボディソープをしっかり泡立てて優しく洗います。ただ、とても複雑な構造になっているので、垢や汚れがたまってしまっていることが多いので、指の腹を使って、絶対に爪なんかたてたりせずに、そうっと傷つけたりしないようにしながら、しっかり洗うことが大切ということです。


洗い方としては、前の方から順番に、陰毛から陰核、性器部分、会陰部分とこすり過ぎにじゅうぶん注意して洗っていって、いったん洗い流してから、最後に肛門という順番に洗っていくのがよいそうです。


意外だったのですが、陰毛をしっかり洗うことも大切なんだそうです。デリケート部分を覆うために陰毛があるので、陰毛が多く汚れているからなんだそうです。


生えている地肌部分をしっかり洗って、最後に毛の流れに逆らうようにひっぱって抜ける毛は抜いてしまっていいんだそうです。抜けてしまう毛をそのままにしておくと、性器部分の汚れの原因にもなるので、そんなふうに抜いてしまうことも大事なんだとか。


髪の毛なんかと同じように周期的に抜けるものなので、抜いてしまっても大丈夫だそうです。最後はシャワーですすいで、恥垢などをしっかり洗い流せばよいそうです。


とても重要なこととして、「しっかりきれいに洗わなくちゃいけないから」と言って、膣の中まで指を入れて洗ったりしてはいけないそうです。膣の中は常に弱酸性に保たれていて、雑菌が入ってきたり中での繁殖するのを防いでいるからだそうです。先生は、『膣には、受精がきれいに行われるために、そういうふうな自浄作用があるの』と言っていました。


でも、生理中はやっぱりいつもよりもきれいにしなくちゃいけないんじゃないかなって思いますよね。でも、出血している膣の中も普段よりもずっとデリケートになっているので、決して傷つけたりしないように、普段よりもずっと優しく洗うことが大切なんだそうです。


生理の終わりかけの残っている血液、あれもすっごくイヤですよね。シャワーで膣の中を軽く洗い流す程度でじゅうぶんなんだとか。「生理中でなくても、そうであっても、膣の中に指を入れて洗うのは厳禁よ」と先生は言いました。


陰毛の手入れも大切だというお話も聞きました。生理中ならば、血液が付着していたりするし、普段でも尿が付いていたりする。「エステにまで行く必要はないけれど、ある程度カットすることも大切よ」とのこと。


それでも、まだどうしても、臭いが気になるというひとのために、デリケートゾーン専用の石鹸があるそうです。


「健康であること。健康的な食事、睡眠。そうして清潔さを常に心がけていれば、基本的には、デリケートゾーンは臭ったりしないものなの。正しい月経周期で、正常なおりものであれば、自分で自覚する程度のもの。


おりものが多くなってきた、生理が近いんだなってそういうふうに分かるように、女性の体はできているの」


抵抗力のある丈夫な体、健康的な食事と睡眠、そうして毎日の入浴時にはデリケートゾーンの清潔さを心がけること。「それでじゅうぶん、大丈夫よ」。先生の優しい笑顔にわたしは晴れやかな気持ちになりました。お話をしている内に子宮頸がんの予防接種の痛みもすっかりなくなってしまいました。


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