子供の頃、母がよく、「あー、お尻が痛い。」と言っていました。子供心にお尻が痛いなんて大変な事だなあ、どうしてかしら?と思っていました。


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母は相当重症だったようで、今の様にあちらこちらにドラッグストアがない時代ですから、夜に父が薬局を車で探して薬を買いに行ったりした事を覚えています。


やっと入手した薬の使っても、「い、痛い・・・」と痛がる母。時には長い間お風呂に入って出てこない事も多々でした。今は、私はその気持ちが痛いほど、わかります。


そして、私も実際に痛い・・・。いつの頃からか、疲れが溜まったり、仕事でとっても大変な時、外に長時間いなければならなかった時、などにじわじわと出てくる何かを感じるようになっていました。


ポコッとしたあいつ、です。そう、正式?名称は「痔」です。本当にポコっと、ヒョイッとお外に出ている。


軽症だと?お風呂に入って暖めて、指でそっと戻すと大人しくそのポコッとさんはお帰りになってくれるのだけれど、時には、どうしても納得いかないのか長い間居座ってどうしてもお帰りになってくれない。


そして、痛みまで伴ってきます。それでも、市販薬の軟膏を塗ってごまかすと、どうにか帰ってくれる、という事を何度も経験するようになりました。


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市販薬と言っても、ドラッグストアのその「痔」の薬の前に長い間佇むのはとても恥かしいことです。もし、近所の薬局でどなたかにお会いしたら、どうしよう。手に痔の薬を持っている所を見られたら、どうしよう。


私は意を決して自宅より離れた薬局へわざわざ車で向かい、しかも、女性の、年配、の薬剤師さんに実はー、とご相談致しました。すると、何て事は無い、と言うようにあっさりと軟膏タイプの薬を選んでくださいました。


「もし、一週間塗っても治らないようなら、お医者さんへ行った方が良いですよ。女性は意外と多いですからね。」でも、一週間も塗ること無く、2日、3日で治って、あとはキレイさっぱり、ポコッっとさんの事は忘れてしまうのが常、でした。


ところが。あれから、数年。私も母になりました。そして、ポコッとさんも、ボコッとさんになりました。出産以来、例の薬が効かない、のです。


子供の世話で中々トイレへ行けない事も多く、便秘がちになった事もあるのでしょうが、どうしてもお帰りにならない。しかも、存在感を増して、図々しい感じになって痛みまで。


かと言って、病院へ行くのは恥かしい。人にお尻を見せるなんて。出産までしておいて?と自分でも思うけれど、でも、何だか出産は神秘だけど、痔、は恥かしい・・・。


でも、痛い・・・とウジウジする私に、我が家の元祖痔主である母が「そんな物切ってくればいーじゃない。あっと言う間よー。お母さんなんか、もうぜーん、ぜん、何でもないもん。」あんなに、痛がってたくせに。


でも、確かにここ十年ほど、全く痛がっているのを見たことが無い。母の話だと、知人の紹介で肛門科を受診。手術になったけれど、麻酔が効いていて、あっという間。少しも痛かったイメージは無い、との事。


しかも、肛門科には、女性も男性も、若い方も沢山居るからちっとも恥かしくないわよ、日本人は痔が多いんだから!女性は特にね!と物凄い勝ち誇った演説をした母が、勝手に予約した病院へ私は行く羽目になりました。


当日までの何か違う意味でのドキドキ。やっぱり、やめようかなあ、と怖気づく私。でも、結論から言うと、もっと早く行けば良かった、です。母が言ったように病院には沢山の患者さんが居て、普通の病院となんら変わり無い。


恥かしい、と思い込んでいた診察も先生に背を向けて下着は下げるけれど、看護師さんがすぐに布をかけてくれるし、診察自体もあっという間。


しかも、私の場合、手術をするほどでは無く、軟膏、そして、運動を生活に取り入れるなど、生活習慣の見直しからやってみましょう、と言うことで終わりました。


女性だし、何て言っても「痔」だし、恥ずかしいし、はほぼ全て思い込みだったようです。もちろん、人にお尻を見せるのが平気?ではありませんが、実は肛門科も普通のお医者さんとなんら変わらない、と分かった今、気持ちは、軽く、平気、になりました。


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