近年、「うつ病」という言葉をよく聞くようになりました。2014年の現在から約20年前の1996年には、約43.3万人、それが2008年には、約104.1万人と大きく増加しています。


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(2011年以降のデータもあるそうなのですが、東日本大震災があり、正確な統計がとれていないとのことです。)皆さんの周囲に「このひと、ひょっとして うつ病?」と思いあたるかたはいらっしゃいませんか?


「なんだかドヨ〜ンとして、ひとりで暗い」「引き込もっている」「話しかけても全然元気がない」・・・「自殺しちゃうかも!」。


うつ病にも、いろんなタイプがあることはご存じでしょうか?


もし、あなたのご家族や大切な友人が「うつ病かもしれない」と思いあたったとき、その「うつ病かもしれない」と思われる方との接し方に戸惑っていませんか?


どんな言葉をかけて、どんな言葉が禁句となってそのひとを傷つけるのか…。


『引きこもり』は、うつ病の一種です。例えば、学校や塾の課題が多すぎて追いつけない、だけどやらなければライバルに負けてしまう という几帳面さからくる睡眠不足。


会社の残業分を自宅に持って帰ってなんとか仕上げようとするタイプも同じですね。また逆に、ゲームに夢中になってしまって、勉強も家事も時間も忘れてしまうタイプ。


この引きこもりのタイプは、自立神経がほとんど壊れてしまっているタイプの、うつ病です。


「朝起きることができない」「課題をやっていないから学校へ行けない、お腹が痛い」「寝てないから家事(勉強)もなにもできない」このような人たちに絶対に言ってはいけない禁句があります。


それは、「ほらファイト!頑張れ!」「だから早く寝なさいって言ってるでしょう!」「早く起きないと遅刻するぞっ!」「そんなゲームばっかやっていて、まるでごみ屋敷じゃないの!」


引きこもりの人たちは、そんなこと言われなくても自身が一番よく分かっているのです。そうして、それをできない自分自身と葛藤しているのです。


ただ、家族と同居している引きこもりの人たちは、何らかの形にせよ家族のサポートがありますが、最も危険なのは、独り暮らしの引きこもりのひとです。


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「分かっているのに、できない自分と葛藤している → やはりできなくて自己嫌悪に陥る」最悪のパターンとして、自殺してしまうというケースが起こります。


もし独り暮らしをしている あなたの同僚や友人で、「最近連絡ないなあ?どうしてるんだろう。会社もずっと有給のままだ」と思ったら、そのかたとの第1段階の接し方として、勇気をもってコンタクトをとってみてください。


ぽつりぽつりとそのひとは話し始めるでしょう。「××課長がきつくって」「うん、××課長はきついよね」、「いつも帰り際に仕事押しつける」「そうだよね、いつも帰るときになって仕事押しつけてくるよね」


第2段階の接し方は、こんなふうに話してくれることをオウム返しで返事してあげることです。


禁句はもちろん「そうかなあ、わたしはこう思うよ?」という自分の意見を言うことです。オウム返しの返答での接し方をすること=そのひとの言いぶんを肯定してあげる、ひいてはそのひとの人格を認めてあげることになるのです。


引きこもりのひとたちは、自分自身と葛藤しているのだ、と思ってあげてください。『パニック障害うつ』、「パニック障害」という言葉は、最近皆さんよく耳にするようになったのではないでしょうか。


あるとき突然、何らかのきっかけで、突然 体の異常な震えや脂汗、過呼吸が始まり、異常なくらいの動悸に襲われる。「自分は今ここで死ぬのか?」という恐怖。


失神する場合もあるし、周囲のひとが異常に気づいてくれて救急車に乗り、脳神経や心臓などありとあらゆる検査を受けます。が、どこにも異常はない。だけども、体の震え、脂汗、過呼吸、異常な動悸は突然やって来て治まることはありません。


「家に居てもこんなふうになるのだから、外出先でこんなおかしな状態になったらどうしよう。怖くて外に出られない」。


一見、「引きこもり」とよく似ていますが、パニック障害の場合は、よくよく考え思い出してみると「あるきっかけ」が原因であった、ということが多いそうです。


例えば会社で皆の前で上司に怒鳴りまくられるという経験。目の前で幼児がふらふら遊んでいるところに自動車がやって来て、あわやの大参事に見舞われそうになったのを目撃した経験。信頼していた友人や先輩などの突然の死。確執があった親の死による後悔など。


パニック障害のひとたちに、どんなときに「パニック障害発作〜体の震え、脂汗、過呼吸、異常な動悸」が出るのか尋ねてみると、以前自分に見舞われた経験と同じような、似たようなシチュエーションに遭うと発作が起こる、とほとんどのひとが言います。


特に自分の上司ではなくても知らない男性の怒声を聞くと心臓がバクバクするとか、小さな子どもがお母さんの手から離れたのを見ただけで震えがくるなど。


パニック障害からうつ病になってしまうのは、「死への恐怖」です。体の震え、脂汗、過呼吸、異常な動悸が一気に自分を襲うのです。


発作が起きるたびに「今度こそ死んでしまう」という恐怖に駆られて、発作が治まると「まだなんとか生き延びることができた」、でも、「今度は死ぬかも」と思うそうです。


パニック障害のひとには、自分が心の病だという自覚が当初ありません。「きっとどこかが悪いはず」と、総合病院や専門病院を転々としてもまったくどこにも異常がないことを思い知らされ続けます。


結果、自分から精神科・心療内科の門をたたく人、また受診した医師から「あなたはパニック障害という心の病気ですよ」と言われて、初めて自覚するひとがほとんどです。


パニック障害は、適切な治療とカウンセリングで完治すると言われています。パニック障害うつになってしまったいるひとがいたら「精神科」という言葉は禁句です。


上記で述べてきたように、パニック障害うつのひとの心はとても繊細です。「精神科へ行こう」と言っただけで「自分は精神病なの?!」と、パニック発作を起こしてしまったという事例があります。


接し方としては、本人が比較的落ち着いているときにさりげなく「心療内科」または「カウンセリング」に行ってみない?と気楽に誘ってみてください。本人には精神が病んでいるという自覚がないのですから。


「心療内科は、心の風邪を治してくれるところ」「カウンセリングは、自分の悩み事を相談できるところ」と、本人もある程度納得してくれるはずです。


「散歩がてらに行ってみない?」とつとめて明るく言ってみてください。ただ、「治るように頑張ろうね!」は絶対禁句のひとつです。


自分の経験や記憶がないと思い込んでいるところで身体に異常が起きていると思い込んでいるのです。なのでしつこく確認するような「薬ちゃんと飲んだ?」「医者行った?」これらも絶対に禁句です。


ただ、「今日はいい天気になったね」という明るい挨拶程度の言葉をかける接し方が彼らを何よりも安心させる接し方です。


パニック障害うつのひとへの接し方は、そうなってしまった彼らの心を穏やかにさせてあげることと、そんなふうなさりげない言葉かけです。


『社会不安障害うつ』という言葉は、新聞や雑誌 色々なところで目にするようになった、最近のうつのひとつです。


しかし「うつ」という言葉が付いているのはまれで、「社会不安障害」と書かれていることがほとんどです。


なので、「社会不安障害」が実はうつであるということ、重篤な症状になるまで本人も周囲も気がつかないというのが、大きな問題になっています。


社会不安障害うつの種類も様々です。人前に出ると異常に緊張して言葉が出ない。上司や先輩にとってはたいした叱責ではなく忠告のつもりだったのに、本人は厳しい叱責と受け取ってしまって落ち込みから立ち直れない。


そして近年とても問題になっているのが、ハラスメント、特に「パワハラ」です。パワハラにさらされた社不安障害うつの男性のひとりは、とても明朗快活、仕事もそれなりにできる新婚3年目の会社員でした。


結婚を契機にローンでマンションを購入、これから順風満帆というときに、新しい上司が異動してきました。そこから上司から彼へのパワハラが始まったといいます。


彼の周囲の同僚や先輩たちに聞くと、その新しい上司が仕事ができない無能で、彼がスケープゴートにされてしまったのだと言います。


上司自身の不始末のなすり付け〜失念していた書類を彼のせいにする。得意先へのお詫び回りをさせる。常に「これだから ゆとりは!」と怒声を彼に浴びせる等々。


当初は、同僚や先輩たちと「しょうがねえなあ」と笑っていた彼ですが、日々 怒声を浴びせられ、理不尽な理由で上司の失敗の後始末をさせられる毎日となると、忍耐を消耗していきます。


忍耐を消耗するということは、今後の希望を失ってしまうということです。そして屈辱感。皆の前で怒声を浴びることはもちろん失敗を大声であげつらわれる毎日。


最初は同情的だった仲間たちも関わらないように彼から離れていき、彼は孤立無援の状態になってしまいます。「おれは何も悪いことはしてないのに、なぜ?」という疑問とともに現れる屈辱感です。


そうして、あんな上司の言うことをいつまで聞かなきゃいけないんだ、こんな会社辞めてやる!と彼は思うのです。しかし、新婚3年目、マンション購入の際のローンも残っています。


この不景気に再就職ができるかどうかも分からない。こんな状況なのに、あんな上司のいる会社を辞めることができない。


社会不安障害うつを持つ成人(サラリーマン)男性のほとんどは、家族に自分が今ある状況を打ち明けることはないそうです。


自分は一家の担い手だという気持ちがそうさせるのか、家族を不安がらせないようにするためなのかは分かりません。


しかし妻も徐々に夫の変化に気づいていきます。そのようなときの絶対禁句は、「どうしたの?寝坊ばっかりして」「何よ、なんかスーツだらしないなあ」「朝ご飯食べないの?」「会社休みたい?やめてよ。ローンどうするのよ、わたしだって、パート頑張ってるんだから、あなたも頑張ってよね!」。


これらの文言です。これでは、会社でもパワハラ、家でも妻からの言葉のハラスメント。彼にとって逃げ場がまったくなくなってしまいます。


「病院へ行こう」と妻が言っても夫には彼女の夫であるという矜持があるせいでしょうか、頑として通院に応じません。夫の変化に気づいたとき日記をつけ始める妻が多いのはそのためです。


パワハラで精神がズタボロに擦り切れ、会社を休職ないしは退職して、治療に専念できるひとたちは、幸運である思います。自ら命を絶ってしまったひとが年々増えているように思います。


そうして、裁判所も「労災認定」を認めることが多くなってきました。あなたの身の回りの大切なひとが、日に日に変わっていく。


なんだか疲労して消耗していると感じたら、本人が「絶対嫌だ!」と激しく抵抗しても、精神科・心療内科へ連れて行くことが最も最適な方法であり接し方です。


「引きこもり」のひとは自分自身と葛藤しています。「パニック障害うつ」のひとは自分も忘れていた記憶がある日突然蘇ってくる。「社会不安障害うつのひと」自身のプライドと家族もしくは大切なひとを不安がらせないために自ら逃げ場を閉じてしまっている。


うつは、もはや現代病だと思うのです。あなたの子どもや、恋人、夫など大切なひとには「大丈夫。わたしが居るから」と、繰り返し言って抱きしめてあげることもとても効果的な接し方です。


葛藤・原因不明の発作と死への恐怖・孤立無援で戦い疲弊してしまったひとへの、「わたしは何があってもあなたの味方だから」ということを教えてあげるのです。大切なひと、愛するひとに抱きしめられるぬくもりは、最高の接し方です。


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