「お姉ちゃん、また脇汗でてるよ。まだ止める方法見つからないの?」妹の言葉にドキッとしました。自分の脇を見てみると、グレーのTシャツのその部分だけが脇汗で色が変わっています。

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そんなに暑くない日だから大丈夫だと思ったのに、グレーという脇汗が一番目立つ色のシャツを選んだ自分に落ち込みます。脇汗がひどいのが悩みでした。止める方法を探していたのですが、それまでは制汗剤くらいしか思いつきませんでした。


毎日、出かける前には制汗剤を用いていたのですが効果はいまいち感じられずにいたのです。妹が脇汗を指摘してくれたということは、外で会うほかの人も私の脇汗に気がついていたという可能性があるということです。


「今度こそ、ちゃんと脇汗を止める方法を探してみよう。もう恥ずかしいとかなんとか言ってられない。教えてくれそうな人や、周りの人にかたっぱしから聞いてみよう」とやや悲壮な決心をしていました。


いろんな人に脇汗を止める方法を知らないか聞いてみる!と決心したもののやはり同年代の友達や、若い人には聞きにくいものです。「あら、あなた脇汗なの?」なんていう目で見られたら、傷つくまではいかないにしろ、いい気持はしないでしょう。


誰に聞くのが一番いいかなぁと考えていたら、ふいにおばあちゃんの顔を思い出しました。おばあちゃんは、母方の祖母です。近所の小さなマンションに一人で暮らしています。おじいちゃんは若くで死んだそうです。


70歳くらいなのですが、20代の私から見てもおしゃれで化粧もいつもばっちりと決めていてかっこいい部類に入るようなおばあちゃんです。昔ながらの、何かいい方法を知っているかもしれないと思いおばあちゃんのマンションを訪ねました。
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「あら~、さっちゃん、よく来たねぇ、大きくなって。仕事はうまくいってるのかい?」
満面の笑みで迎えてくれました。


「うん、ありがとう。なんとかやってる。それよりもおばあちゃんに相談したいことがあるんだけど・・」
「なんだい?彼氏でもできたのかい?」


「彼氏も欲しいけど・・・実はねおばあちゃん、私ね脇汗なんだ」
「脇汗?なんだそんなことかい」
「でもひどい脇汗なの、止める方法がわからなくて。おばあちゃんなら何か脇汗を止める方法を知ってるかと思って聞きにきたの」


祖母には、私の必死な思いが伝わったのかもしれません。
急の真顔になって「わかった、さっちゃんは真剣に悩んでるんだね。よし、おばあちゃんに任せておきな!」


さすが祖母です。いざという時には頼りになります。私の小さいときも、親に叱られたときはいつもかばってくれました。


「そうは言ってもねぇ・・おばぁちゃんの知ってるのは汗止めにはミョウバンが効くってことくらいだし」
「ミョウバン?」


「甘露煮なんかを作るときに煮崩れにないように入れるんだけど、おばあちゃんの若いころは汗止めにも使っていたよ。スーパーとか薬局で、安くで売ってるよ。水に溶かして脇に塗ったりスプレーしたりしたらいいんじゃないかね。ただ、さっちゃんはアトピーもあるから肌がかぶれないように気をつけるんだよ」


「わかった、ミョウバン買いに行く」


「明日ね、老人会のカラオケ大会があるから誰かに脇汗を止める方法を知らないか聞いてみてあげるよ。老人会にはいろんな人がいるからね。もと薬剤師とか、学校の先生とか。きっと誰かが脇汗を止める方法を教えてくれるよ。安心して待っていな」


3日後、また祖母のマンションを訪ねました。
「さっちゃん、脇汗を止める方法を知ってる人がいたよ」祖母のネットワークはあなどれないなぁと感心しました。


「オドレミンって知ってるかい?汗を止めるのにすごくいいそうだよ。化粧品なんかを売ってる薬局に1000円から2000円くらいだって。宣伝はほとんどしてないけど、知る人ぞ知るっていう汗止めなんだって。それからね、鍼灸師だった横川さんに教えてもらったんだけど汗を止めるツボが手にあるそうだよ」


と言って祖母は、私の手を取り小指の下指2本分くらいのところを押してくれました。


「ここを押しているといいんだって、でもね、これはすぐには効かないし人によっては全然効かないこともあるんだって。でも、いつでもできるしタダだからねぇ、効けばラッキーくらいに思ったらいいんじゃないかい」


「それからね、美容にうるさい、元美容師の山下さんが言っていたんだけどね、あまり気になるなら確実に止めるのは病院へ行くのがいいんだってなんて言ったかなぁ・・そうそう、美容外科!でもねぇ、保険の効く手術もあるけど効かないのもある。お金もかかるしね。それに、手術したからって必ず効果があるかどうかはわからないって言ってたよ。してみないとどうなるかわからないんだって」


誰にも言いませんでしたが、どうにもならなかったら手術も考えてみようと思っていた私には少々ショックな話でした。


「でもね、さっちゃん。もしさっちゃんがどうしても脇汗に悩んで止める方法を探しているならおばあちゃんが死んだ後にこのマンションを売って、そのお金で手術を受けたらいいよ」


ありがたくて涙が出そうになりました。でもその前に、やれることはすべてやってみよう。そうして脇汗を止めるのだ、と決心しました。
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